ENEOSイノベーションパートナーズ合同会社

  1. トップ
  2. 事業紹介
  3. 二酸化炭素を海洋生物、ブルーカーボンで固定化。壮大な事業の協業先を求む

事業紹介二酸化炭素を海洋生物、ブルーカーボンで固定化。壮大な事業の協業先を求む

低炭素社会

二酸化炭素を海洋生物、ブルーカーボンで固定化。壮大な事業の協業先を求む


ENEOSも自分も、海に支えられて育った。その縁を、新事業に活かしたい

担当者近影

担当者紹介

大川 直樹Okawa Naoki

ENEOSグループのJX石油開発にて、石油・天然ガスの上流産業にたずさわり、主に東南アジア、中東、国内にて地質技術者として油田開発、坑井掘削現場、探鉱地質評価を担当。2019年よりリチウム、環境価値取引そしてブルーカーボンを中心に、低炭素・循環型社会の実現を目指している。

事業の概要

海洋生物で二酸化炭素を固定、吸収効率は森林の約25倍

まず「ブルーカーボンとは何か」ですが、海草や藻、マングローブなど海洋生物によって固定化された二酸化炭素を指します。2009年に国連環境計画部門(UNEP)で提唱されました。二酸化炭素の固定手段としては森林によるグリーンカーボンが一般的ですが、それと同等規模でブルーカーボンの可能性が注目されて来ています。

ブルーカーボンの利点は、なんと言っても吸収速度の速さが挙げられます。単位面積あたりの吸収量が熱帯雨林などに比較して約25倍、これは生育の早い海洋生物ならではの特性と言えるでしょう。日本は海に囲まれた島国であるため、ブルーカーボンとの親和性も抜群です。日本国内における二酸化炭素の吸収量は、年間最大で910万トンのポテンシャルを持つという試算もあるほどです(ブルーカーボン研究会/2018年)。

なぜENEOSか

ENEOSは創業時から海に近しく、自分も海に育てられた

ENEOSと言えば、MaaSやモビリティ。そう思われる方も多いですが、実はENEOSの既存事業と海は切っても切れない関係です。ENEOSの源流の一つである日本石油は、新潟の海上油田の開発から事業をスタートしました。これは海上での近代的な機械掘りでは世界初と言われています。またご存じのように石油製品の原料となる原油は、ほぼ全量が海を渡るタンカーによって運ばれてきます。さらに製油所は臨海コンビナートを形成しており、ENEOSは海と共に発展してきたと言えるのです。こうした海との繋がりの深さから、「海を活用した低炭素社会への貢献」を考えるにいたりました。
個人的な海への思い入れもあります。私は神奈川県の平塚に生まれ、海と共に育ちました。ENEOSに入社後はベトナムに赴任し、海上の石油坑井掘削リグに勤務した経験もあります。海を使って何か事業を興したい、その気持ちはずっと持ち続けてきました。

どんなパートナーを探しているか

海を知るパートナーと、収益の見込める事業を始めたい

社会貢献は普遍の理念ですが、一方で収益性も重要です。たとえばアマモを浅瀬に植えて藻場を広めて行けば、二酸化炭素の固定化はできます。しかしながらそれだけでは収益にならず、事業の継続性が担保できません。結果として低炭素社会の実現も遠のいてしまいます。

そこで現在、スマート水産や海洋エンタテインメントなど、海との親和性が高いパートナーとの協業を模索しています。中でも養殖の過程で藻場を回復できるスマート水産は有望と考え、様々な方々のお話を伺っているところです。最近では横浜市の進めている「横浜ブルーカーボン」プロジェクトにも賛同させていただき、クレジットを購入しました。

横浜ブルーカーボン・オフセットマーク

知見を補完しつつ、長いスパンで取り組めるパートナーを求む

ブルーカーボンはまったく知見のない領域への進出であり、私たちENEOSは素人同然です。共通言語は私たちが掲げている「世界観」ひとつ、それだけチャレンジャブルとも言えるでしょう。ENEOS自ら何ができるのかという段階から、じっくり議論をした上で進めていきたいと考えています。

詳細はまだ申し挙げられませんが、いま、水産系の企業様にいくつか声をかけているところです。海さえあれば世界展開も考えられるので、協業先は日本企業に限りません。将来は海外の浅瀬に固定化用の藻場を作るなど、大きなスケールでの事業もあり得ます。ただし、そうした活動がクレジットとして認定されるかどうかはまた別の話です。法律の整備なども必要ですし、長いスパンで一緒に取り組めるパートナーを見つけたいと願っています。

未来への展望

数年のうちに協業先を見つけ、事業を具体的に立ち上げたい

ブルーカーボン事業を軌道に載せるには、海の汚染が止まり、その恵みとしての海洋生物が栄えていることが前提条件になります。海が綺麗であれば二酸化炭素もより吸収されていくわけであり、そんな理想的サイクルを作り上げることが私たちENEOSの使命でもあります。

タイムテーブルとしては、数年内にパートナーとなる企業を見つけ、協業に着手したいと考えています。私たちがいったんのゴールとして設定した2040年までにはまだ時間があり、ブルーカーボンのクレジット化も促進されていくに違いありません。一方で自然を対象にした事業であるため、不確定な要素も多数あります。誤解を怖れずに言えば、低炭素型循環社会の構築は、モビリティを基盤にした街づくりよりもっと時間がかかります。それでも人類の未来のためにそこに賭けてみようという会社の姿勢は、個人的には素晴らしいと思っています。

Copyright© ENEOS Innovation Partners. All Rights Reserved.